某フードデリバリー配達員の読書ブログ

フードデリバリー配達員が読んだ本のまとめと感想

久保正行 著「捜査一課のメモ術」の感想

メモ術をマスターするための一環として、「捜査一課のメモ術」という書籍を読んでみた。

捜査一課のメモ術ってタイトルだけで、もう凄そうな雰囲気がビンビンに漂っている。だって、間違いや油断が許されない捜査一課の現場でのメモ術を学べたりしたら、自分のメモスキルも爆上がりしそうだし。

ってなわけで読んでみたんだけど、率直なところ「警察内部のお話が多すぎ」ってのが感想。

メモに関するコツやノウハウや最後の数ページだけですべてが事足りていた。

書籍「捜査一課のメモ術」について

著者 久保正行
発売日 2016/11/25
ページ数 160ページ

捜査一課のメモ術の概要

刑事ドラマでよく見かけるのが、事件があった現場で近隣の住人に警察手帳を取り出して聞き込み、メモをとる刑事の姿です。あるいは、捜査本部の会議室で自分のメモを見ながら、重要な証拠を報告する姿です。捜査現場という緊張感にあふれ、何が起こるかわからない場所での、情報収集、聞き込み、推理などに役立つメモ術・情報整理術があります。本書では、そういった刑事、とくに捜査一課でのメモの取り方、資料の使い方、整理の仕方など、元捜査一課長としての体験をふんだんに交え、ノウハウを公開します。

捜査一課のメモ術の感想

とにかく刑事時代の思い出話が多い

ハッキリいって、メモ術の本じゃない。著者の刑事時代の思い出話がもりだくさんの本。

職場の先輩に仕事のスキルを教えてください!とお願いしたら飲みに誘われて、結局、先輩の自慢話が延々と続き、その隙間で「そこでXXはこうしたほうが良いってことも学んだかな…」みたいなことをチラッと教えてくれるの連続みたいな感じ。

途中から刑事時代の自慢話は読まなくなった。

メモ術については特別なことはなし

メモ術について全く書かれていないわけではないけど、ギュッとまとめると合計10ページもない。

しかも最後の章でメモ術のそうまとめみたいなものがあって、そこだけでこの本で伝えたいメモ術は網羅されているし、なんならその最後の章のメモ術を軸にして展開してほしかった。

そして、そのメモ術らしきものを濃縮すれば「メモを取る目的(why)を意識した5W2Hが分かるメモが理想」みたいなこと。

やっぱりデジタルのメモ術を知りたい

当然だけどアナログなメモ術の本。今まで読んだメモ術の本はノートを使ったメモみたいな本だったけど、これは手帳を使ったメモ術。

「乱れた文字でもOK、乱れていることにも意味があることもある」みたいな一言は学びになったし、他にも現場で手帳サイズのメモにメモを取ることの意義を教えてくれている描写は多々ある。

今の自分の課題というか、メモ術の一つの問題点がここ。メモ帳を取り出して書き書きするというのがどうも違う気がしている。ノートにメモという発想も同様でイマイチ受け付けない。

デジタルツールを活用したスマートなメモ術の本ってのがなかなかない。

てなわけで・・・

メモを取ることが大切なことは十分に伝わってきた本だった。

例えば調書を取るにしてもメモ取りのスキルが大切だし、事件について思考する上でもメモの内容が土台になるので、メモを取ることが全ての起点になっている。

これは刑事以外でも同じことが言えると思う。

どんな仕事でも現場での出来事が起点になっているので、現場での出来事をメモすることがその後の仕事をスムーズに正しい方向に進めることができるか否かを左右するのは間違いがないと思う。

また、結局は5W2Hがメモ術の基本であることが学べたのは拍子抜けした半面、大きな意味があったような気もする。メモ術に裏技も扇もなく、基本を徹底することこそが一番効果を最大化するんだよと教えてくれているような気がして。

そんなわけで、その教えを自身の日ごろのメモ取りに活かしていこうと思う。